オキサイド類、ラクトン類、カルボン酸類は、構造上の目印が異なる成分類です。エーテル結合、環状のエステル結合、カルボキシ基を見分けます。
3つの成分類を比べる
| 成分類 | 構造上の目印 | 主な性質 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| オキサイド類 | エーテル結合(-O-) | 油脂に溶けやすく、揮発性が高い | 1,8-シネオール、ローズオキシド |
| ラクトン類 | 環内のエステル結合(-COO-) | 揮発性が低く、香りが比較的長く続く | ベルガプテン、ジャスミンラクトン |
| カルボン酸類 | カルボキシ基(-COOH) | 揮発性が低く、弱酸性。刺激臭をもつものが多い | 安息香酸、ケイ皮酸 |
オキサイド類
オキサイド類は、炭素の鎖の間に酸素原子が入ったエーテル結合(-O-)をもちます。一般的な化学分類ではエーテル類に対応します。
1,8-シネオールは化学式C₁₀H₁₈Oで、カンファーやミントを思わせるシャープな香りをもちます。ティートリー、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなどに含まれます。個別ページ
ローズオキシドは化学式C₁₀H₁₈Oで、シャープでメタリックな特徴をもつ、ゼラニウム・ローズ調の香りです。ローズ(アブソリュート)やローズオットーに含まれます。
ラクトン類
ラクトン類は、分子内に環状のエステル結合をもつ化合物です。水に溶けず、揮発性が高くないため、香りが比較的長く続きます。
ベルガプテンは化学式C₁₂H₈O₄で、ベルガモットなどに含まれるフロクマリン類の一つです。光毒性に関わるため、日中の皮膚使用に注意が必要です。
ジャスミンラクトンは化学式C₁₀H₁₆O₂で、奥行きと上品な甘さのあるフローラルな香りをもち、ジャスミン(アブソリュート)に含まれます。
カルボン酸類
カルボン酸類は、アルデヒドの酸化によって生成し、カルボキシ基(-COOH)をもちます。揮発性が低いため精油中には多くなく、名称は「~酸」で終わります。
安息香酸は化学式C₇H₆O₂の結晶性固体で、ベンゾイン(レジノイド)に含まれます。ケイ皮酸は化学式C₉H₈O₂で、重く持続性のある甘いバルサム調の香りに関わり、シナモンやベンゾインに含まれます。
関係を整理する
エーテル結合をもつオキサイド類、環状のエステル結合をもつラクトン類、カルボキシ基をもつカルボン酸類は、名称が似ていなくても構造で見分けられます。ラクトン類はエステル類と、カルボン酸類はエステル化反応と結びつけて理解します。