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植物の分類と学名|種・属・科と二名法の読み方

植物には、日常生活で使われる名前のほかに、世界共通の名前である学名があります。精油の原料植物を正確に知るには、植物が種・属・科という階層でどのように分類され、学名がどのような規則で表されるのかを理解することが大切です。

🟣専門この記事は、アロマテラピーインストラクターの学習範囲です。

種・属・科という分類の階層

生物には多様な種が存在します。分類では、類似した種を属にまとめ、さらに類似した属を科にまとめます。

種 → 属 → 科

科は属より上位の分類階級です。同じ科に属する植物には、似た特徴が見られます。科名は、類似した属をまとめた分類名です。

精油の原料植物を科ごとに学ぶときも、この階層が基礎になります。各科に属する植物や特徴は、植物の科名別 精油ガイドで扱っています。

慣用名と学名の違い

サクラやキクのように、日常生活で使われる生物の名前を慣用名といいます。慣用名には決まった規約がなく、一つの名前が複数の種を指すこともあります。たとえば「サクラ」という慣用名は、桜の仲間に含まれる複数の種の集合を指すため、科学的な議論では混乱が生じることがあります。

こうした名前による混乱を避け、生物の種を正確に同定するために使われるのが学名です。学名は、生物につけられる世界共通の名前で、国際的に統一された規則に従って表記されます。

精油では、学名によって原料となった植物を特定できます。慣用名だけでなく学名を見ることは、精油の原料植物を理解し、正しく使用するための重要な手がかりになります。

二名法では属名と種小名を組み合わせる

種の学名は、二名法と呼ばれる方法で表されます。二名法は、スウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネによって18世紀に確立されました。

二名法では、種の名前を2語のラテン語で表し、イタリック体で記します。

位置名称表すもの
1語目属名その種が属する属
2語目種小名属名と組み合わせて種を表す名称

学名の1語目を見ると、その種がどの属に含まれるかがわかります。リンネが導入した階層的な分類は、このように学名の構成にも組み込まれています。

3語目以降が示す種内分類

植物では、同じ種の中をさらに分ける分類階層として、亜種、変種、品種が使われます。学名が3語以上で構成される場合、先頭の2語が種名を表し、3語目以降の記号と名称が種内分類を示します。

記号示す分類
subsp.亜種
var.変種
f.品種

シソの学名は、次のように読み分けられます。

Perilla frutescens var. crispa

表記意味
Perilla属名
frutescens種小名
var.変種を示す記号
crispa変種名

「×」が示す種間雑種

種小名の前に置かれる「×」は、種間雑種を示す記号です。種間雑種とは、同じ属に含まれる異なる種どうしの交雑によって生じたものです。

ペパーミントの学名は、次のように読み分けられます。

Mentha × piperita

表記意味
Mentha属名
×種間雑種を示す記号
piperita種小名

学名や科名が変わることもある

学名には、原則として正式な作法で発表された最も古い名称が採用されます。ただし、後の研究によって別の属との類縁が明らかになった場合は、新しい属名へ組み替えられることがあります。

植物の分類は、かつて形態を中心に行われていました。近年では遺伝子解析によって近縁関係が明らかにされるため、解析の進展に伴って種名や科名が変わる植物もあります。そのため、植物の科名や学名を調べるときは、最新の情報を確認する必要があります。

植物の分類階層と学名の規則がわかると、精油の原料植物を名前だけでなく、その分類上の位置まで含めて読み取れるようになります。

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