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植物の科名別 精油ガイド|身近な植物から覚える15科

サクラとバラ、リンゴとイチゴ。一見すると違う植物ですが、どれもバラ科の仲間です。植物を「科」で見ると、ばらばらに見えていた精油名も、身近な植物とのつながりから整理しやすくなります。

この記事では、アロマテラピー検定とアロマテラピーインストラクターで学ぶ植物を、15の科に分けて紹介します。科ごとの特徴や身近な仲間に触れながら、そこから得られる精油を見ていきましょう。

「科」は植物の仲間をまとめる分類

生物の分類では、似た種を「属」に、似た属をさらに「科」にまとめます。同じ科に属する植物には、姿や性質などに似た特徴が見られます。

科を知るよさは、精油名と科名を一対一で丸暗記するのではなく、植物を仲間として捉えられることです。ただし、同じ科なら香りや性質がすべて同じ、という意味ではありません。まず科の大まかな輪郭をつかみ、その中に精油を置いていくと、植物どうしの関係が見えやすくなります。

このページの見方

各科の精油欄では、検定・インストラクターで学ぶ精油を紹介します。精油名と原料植物名が異なるものは、原料植物名もあわせて示しています。 🟣専門は、インストラクターで追加される精油です。

本文中の身近な植物や科名の由来は、科を理解するための参考です。精油欄とは分けて読んでください。

シソ科(Lamiaceae)

世界各地に分布する大きな植物の仲間です。この科から得られる精油には、すっきりしたハーブ調の香りをもつものが多く、若い葉や花から精油が採れる植物もあります。

精油

ペパーミント / ラベンダー / ローズマリー / クラリセージ / スイートマージョラム / パチュリ / メリッサ

ミカン科(Rutaceae)

果物としてなじみのある植物が集まる科です。さわやかで親しみやすい香りが特徴で、花・果実・葉から精油が得られます。香料や薬用にも利用されてきました。

精油

スイートオレンジ / レモン / グレープフルーツ / ネロリ(原料植物:ビターオレンジ) / ベルガモット / 🟣専門ユズ

バラ科(Rosaceae)

「サクラもバラ科」と知ると、科がぐっと身近になります。ウメ、モモ、サクラ、リンゴ、イチゴ、ベリー類、バラは、見た目や利用のされ方が違っても同じ科の仲間です。

食用果実や美しい花をもつ植物が多い一方、精油を得られる種類は多くありません。精油は主に花から得られ、華やかな香りをもちます。

精油

ローズ(アブソリュート)(原料植物:キャベジローズ) / ローズオットー(原料植物:ダマスクローズ)

フトモモ科(Myrtaceae)

精油を含む植物が多く、さわやかですっきりした樹木の香りが特徴として挙げられます。クローブ、オールスパイス、グアバもこの科の仲間です。精油だけでなく、香辛料やハーブ、果物にもつながっています。

この「フトモモ」という科名は、東南アジア原産の果樹の中国名「蒲桃(プータオ)」に由来します。

精油

ティートリー / ユーカリ

キク科(Asteraceae)

世界中に分布し、そのほとんどが草本です。ハーブとして親しまれる植物が多い一方で、精油を得られる種類は限られています。

精油

ジャーマンカモミール / ローマンカモミール

イネ科(Poaceae)

砂漠や南極大陸を含む世界のさまざまな地域に分布します。穀類や飼料作物として、私たちの食生活を支える大切な植物の仲間でもあります。

精油

ベチバー / レモングラス / 🟣専門シトロネラ / 🟣専門パルマローザ

フウロソウ科(Geraniaceae)

熱帯から寒帯まで世界に広く分布します。花びらやがくなど、花をつくる器官の数が5の倍数になるという特徴があります。

ゼラニウムの精油は茎葉の腺毛にあり、とくに新しい葉が強く香ります。この科の多くは、ゼラニウム属とペラルゴニウム属が占めます。

精油

ゼラニウム

コショウ科(Piperaceae)

熱帯から亜熱帯に分布し、つる性植物や着生植物が多い仲間です。食用・薬用・香辛料に利用され、スパイシーな香りをもつ植物があります。観賞用に育てられる種類もあります。

精油

ブラックペッパー

ヒノキ科(Cupressaceae)

裸子植物の仲間で、ウッディな香りが特徴です。建築材などに利用され、昔から植樹されてきた植物もあります。

球果は一般に木質化しますが、ジュニパーベリーのように液質化するものもあります。

精油

サイプレス / ジュニパーベリー

カンラン科(Burseraceae)

樹脂を含む樹木が多く、熱帯地域を中心に分布します。樹脂から得られる精油は、落ち着いた香りが特徴です。この科の植物は、古くから宗教行事などに利用されてきました。

この科名は、中国大陸原産の果樹「カンラン」に由来します。

精油

フランキンセンス(原料植物:ニュウコウジュ) / ミルラ(原料植物:モツヤクノキ)

ビャクダン科(Santalaceae)

熱帯を中心に分布し、さわやかで甘い芳香をもつ植物の仲間です。いずれも半寄生植物で、寄生した植物からも栄養を吸収します。

科名にもなっているビャクダンは、とくに心材に強い香りをもちます。

精油

サンダルウッド

モクセイ科(Oleaceae)

オリーブ、ライラック、キンモクセイ、ジャスミンは、いずれもモクセイ科の仲間です。低木やつる性の木本が中心で、芳香の強い花をもつものが多く、観賞用や香料に利用されます。

精油

ジャスミン(アブソリュート)(原料植物:ロイヤルジャスミン)

エゴノキ科(Styracaceae)

北半球の温帯から亜熱帯を中心に分布します。花は主に白く、芳香をもつものが多い植物の仲間で、観賞用としても育てられています。

エゴノキ属のうち、樹脂から安息香が得られる種類は東南アジアに数種あります。

精油

ベンゾイン(レジノイド)(原料植物:アンソクコウノキ)

クスノキ科(Lauraceae)

南米を中心に分布し、さわやかな香りをもつ植物が多い仲間です。クスノキ、ゲッケイジュ、クロモジもこの科に含まれます。

精油

🟣専門メイチャン

バンレイシ科(Annonaceae)

熱帯・亜熱帯を中心に分布します。精油を得られる種類は少なく、樹皮・葉・根が民間薬として使われる種類もあります。

精油

イランイラン

まとめ

科名は、植物の仲間を知るための手掛かりです。同じ科に属する身近な植物を知ると、精油も植物の一つとして捉えやすくなります。

精油名と原料植物名が異なるものは、括弧内の植物名も一緒に見ておきましょう。科の特徴、原料植物、そこから得られる精油を一続きにすると、名称だけの暗記では見えにくかった関係を整理できます。

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