精油にはそれぞれ特有の成分が含まれ、それらが複雑に関わり合って香りや特徴を作っています。精油が心身へ示す働きは、作用という言葉で表されます。
作用名を知ると、「何を活性化するのか」「何の増殖を抑えるのか」など、それぞれの作用が示す意味を区別しやすくなります。こうした作用の違いは、精油の特徴を知り、精油を選ぶ際の手がかりにもなります。
精油の主な15の作用
| 作用 | 意味 |
|---|---|
| 強壮作用 | 身体を活性化したり、強くしたりする作用 |
| 去痰作用 | 痰の排出を促し、痰を切る作用 |
| 抗ウイルス作用 | ウイルスの増殖を抑える作用 |
| 抗菌作用 | 細菌の増殖を抑える作用 |
| 抗真菌作用 | カビや酵母など、真菌の増殖を抑える作用 |
| 殺菌作用 | 主に人体にとって有害な細菌などの病原体を死滅させる作用 |
| 収れん作用 | 皮膚を引き締める作用 |
| 消化促進・食欲増進作用 | 胃腸の消化活動を活発にし、食欲を増進させる作用 |
| 鎮静作用 | 神経系の働きを鎮め、心と身体の働きをリラックスさせる作用 |
| 鎮痛作用 | 痛みをやわらげる作用 |
| 保湿作用 | 皮膚の潤いを保ち、乾燥を防ぐ作用 |
| ホルモン調整作用 | ホルモンバランスを整える作用 |
| 虫よけ作用 | 虫を寄せつけない作用 |
| 免疫賦活作用 | 免疫の働きを高め、活性化する作用 |
| 利尿作用 | 尿の排泄を促進する作用 |
抗ウイルス・抗菌・抗真菌・殺菌の違い
名称が似ている4つの作用は、対象と働き方が異なります。
| 作用 | 対象 | 働き方 |
|---|---|---|
| 抗ウイルス作用 | ウイルス | 増殖を抑える |
| 抗菌作用 | 細菌 | 増殖を抑える |
| 抗真菌作用 | カビや酵母などの真菌 | 増殖を抑える |
| 殺菌作用 | 主に人体にとって有害な細菌などの病原体 | 死滅させる |
抗菌作用と殺菌作用は、どちらも細菌などに関わりますが、「増殖を抑える」と「死滅させる」では意味が異なります。抗真菌作用の対象は、細菌ではなくカビや酵母などの真菌です。
強壮作用と鎮静作用
強壮作用は、身体を活性化したり、強くしたりする作用です。鎮静作用は、神経系の働きを鎮め、心と身体の働きをリラックスさせる作用です。
名称だけを見ると反対の作用に見えますが、ここで重要なのは、それぞれの用語が示す働きを定義どおりに理解することです。
皮膚に関わる収れん作用と保湿作用
収れん作用は皮膚を引き締める作用、保湿作用は皮膚の潤いを保ち、乾燥を防ぐ作用です。同じ皮膚に関わる作用でも、示している働きは異なります。
植物にとっての効果と混同しない
この記事で扱う抗菌作用、抗真菌作用、虫よけ作用は、精油が示す作用の名称です。
一方、植物の香り成分が植物自身にとって果たす役割には、抗真菌効果・抗菌効果、忌避効果などがあります。似た言葉が使われますが、植物にとっての役割は植物にとっての香りの役割で扱う別のテーマです。
作用名は、それぞれの定義に沿って理解することが基本です。作用名だけから、特定の症状への効果まで広げて考えないようにしましょう。