アルコール類とフェノール類は、どちらもヒドロキシ基(-OH)をもつ精油成分です。違いは、ヒドロキシ基が結合している骨格にあります。
ヒドロキシ基をもつ2つの成分類
| 成分類 | ヒドロキシ基の結合先 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| アルコール類 | テルペン骨格や芳香族の側鎖など | 名称が「~オール」で終わる。モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、芳香族アルコールに分けられる |
| フェノール類 | ベンゼン環へ直接結合 | 名称が「~オール」で終わるものが多く、皮膚・粘膜への刺激に注意する |
同じ-OHをもっていても、結合する骨格が異なるため、アルコール類とフェノール類は別の成分類です。
アルコール類の下位分類
モノテルペンアルコール類には、ゲラニオール、テルピネン-4-オール、l-メントール、ラバンジュロール、リナロールがあります。アルコールや油に溶けやすく、対応するモノテルペン炭化水素より揮発性が低い傾向があります。
セスキテルペンアルコール類には、α-サンタロール、β-サンタロール、ネロリドール、パチュリアルコールがあります。ジテルペンアルコール類の例はスクラレオール、芳香族アルコール類の例はフェニルエチルアルコールです。
代表成分
- ゲラニオール:化学式C₁₀H₁₈O。ローズ調の甘い香りをもち、ローズ、ゼラニウム、パルマローザなどに含まれます。個別ページ
- テルピネン-4-オール:化学式C₁₀H₁₈O。土やかびを思わせる要素を含む、フレッシュでスパイシーな香り。ティートリーなどに含まれます。個別ページ
- リナロール:化学式C₁₀H₁₈O。フローラルでさわやかな香りをもち、ラベンダーやベルガモットなどに含まれます。個別ページ
- l-メントール:化学式C₁₀H₂₀O。清涼感のあるミント調の香りをもち、ペパーミントに含まれます。
- フェニルエチルアルコール:化学式C₈H₁₀O。マイルドなローズ調の香りで、ローズなどに含まれます。
フェノール類
フェノール類では、ヒドロキシ基がベンゼン環へ直接結合します。アルコールに溶けやすく、室温で結晶化したり、酸化で変色したりするものがあります。皮膚や粘膜へ刺激を与える場合があるため、成分の性質を安全な使用へ結びつけることが重要です。
代表例のオイゲノールは、クローブ様のスパイシーな香りをもち、クローブやシナモンなどに含まれます。
見分けるポイント
「-OHがある」だけでアルコール類と決めず、ヒドロキシ基がベンゼン環へ直接結合しているかを確認します。直接結合していればフェノール類、それ以外の該当構造はアルコール類として整理します。