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揮発性有機溶剤抽出法|コンクリートからアブソリュートを得る工程

揮発性有機溶剤抽出法|コンクリートからアブソリュートを得る工程の写真

揮発性有機溶剤抽出法は、石油エーテルやヘキサンなどの有機溶剤に、植物の香り成分を溶かし出す方法です。ローズやジャスミンなど、繊細な花の香りを得るのに適しています。

この方法では、途中でコンクリートと呼ばれる半固体状のものを作り、エタノール処理を経てアブソリュートを得ます。樹脂などを原料にした場合は、レジノイドが得られます。

香り成分を溶剤に溶かし出す

揮発性有機溶剤抽出法の基本工程は、次のとおりです。

  1. 原料植物を抽出釜に入れる
  2. 常温で石油エーテルやヘキサンなどの有機溶剤に浸す
  3. 香り成分とワックス成分などを溶剤へ溶かし出す
  4. 植物を取り除き、溶剤を揮発させる
  5. 半固体状のコンクリートを得る
  6. コンクリートへエタノールを加え、ワックス成分を分離する
  7. エタノールを取り除き、アブソリュートを得る

ローズやジャスミンなどの繊細な花から、常温の溶剤へ香り成分を溶かし出して取り出すのが、この方法の特徴です。

コンクリートからアブソリュートへ

溶剤には香り成分だけでなく、植物のワックス成分なども溶け込みます。植物を除き、溶剤を揮発させた後に残る半固体状のものがコンクリートです。

コンクリートへエタノールを加えて香り成分を溶かし、ワックス成分と分けます。最後にエタノールを取り除いて得られるものがアブソリュートです。

有機溶剤が少量残る場合があるため、アブソリュートと精油を区別する考え方もあります。「植物から得た芳香物質」をすべて同じ精油として扱うのではなく、抽出工程と最終生成物の名称を結びつけることが大切です。

樹脂などから得られるレジノイド

同じように有機溶剤を使い、樹脂などから取り出したものはレジノイドと呼ばれます。レジノイドは、芳香を持続させる保留剤としても利用されます。

花を原料にしてコンクリートからアブソリュートへ進む流れと、樹脂などからレジノイドを得る流れを区別しておきましょう。

油脂吸着法に代わって広まった方法 🟣専門

揮発性有機溶剤抽出法は、花の香りを油脂へ吸着させる油脂吸着法に代わって行われるようになりました。インストラクターテキストでは、現在のアブソリュートのほとんどが揮発性有機溶剤抽出法によって得られると説明しています。

得られるアブソリュートには、花の繊細な芳香成分、比重の重い芳香成分、色素が含まれます。水蒸気蒸留や圧搾とは異なる成分が移行するため、抽出法が変われば、同じ植物でも得られる芳香物質の構成は変わります。

エタノール処理の位置づけ 🟣専門

エタノール処理は、揮発性有機溶剤抽出法と油脂吸着法に共通する工程です。

  • 揮発性有機溶剤抽出法:コンクリートをエタノール処理する
  • 油脂吸着法:ポマードをエタノール処理する
  • どちらも、芳香成分をエタノールへ溶かし出した後、エタノールを除いてアブソリュートを得る

途中生成物は異なりますが、最終的にアブソリュートへ至る工程には共通点があります。

まとめ

  • 揮発性有機溶剤抽出法は、有機溶剤へ香り成分を溶かし出す方法です。
  • ローズやジャスミンなど、繊細な花の香りを得るのに適しています。
  • 花などからは、コンクリートを経てアブソリュートを得ます。
  • 樹脂などから得られるものはレジノイドと呼ばれます。
  • 有機溶剤が少量残る場合があるため、アブソリュートと精油を区別する考え方もあります。
  • 🟣専門現在のアブソリュートの多くはこの方法で得られ、エタノール処理は油脂吸着法にも共通します。

抽出法全体の位置づけは、精油の抽出法で比較できます。油脂を使う伝統的な方法は、油脂吸着法で詳しく学べます。

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